右に同じ

20年間のパリ生活をもとに書かれたエッセイの一節に、全く同感
パリから東京にやって来た留学生、ドロテの言葉として
「東京はものすごくエキサイティングだけど、ストレスがたまる町だと思う。何もかもが、人間の頭脳を刺激する仕組みになっているみたい。パリならばボーッとしていられるのに、この町には誘惑が多すぎるのよ。…中略…買いたいモノが多すぎて、自分が貧乏のような気がする。物価は思ったほど高くないけど、買いたくなるような魅力的なモノが多すぎるのよ。」

2003年初版のホンですが、状況はますます熾烈化しているのかも…
安カワ路線と、本物追及路線の二大潮流の距離は、ますます開いていく気がします
世界中の有名バレエ団やら名画やらが、毎月毎月やって来る…
一流ブランドショップが軒を連ね、デパ地下には美味珍味が溢れんばかり…
日本に居ながらにして、世界中の芸術も美も食も、楽しめるチャンスが、常にすぐ近くで手招きしているわけです
都内に住んでいたら、終電ももっと遅くまであって、時間にこんなに縛られずに楽しめるのに〜と思う反面、「そうなったら確実に破産だな」と思いもし、私のような、欲張り庶民は田舎暮らしで良かったのだと、自らに言い聞かせるのでした
「あのブドウは酸っぱいさ」と負け惜しみを言う、イソップ童話のキツネみたいに