エゴン・シーレ

少女裸婦 1910年

有名な画家なので、当然以前にも目にしているはずなのですが、名前しか記憶になくて…

きかんぼな子供のような、真っ直ぐな純粋さを感じて、とても親しみを覚えました
そして、自慢の息子Aの、幼い頃の武勇伝を思い出しました
彼が2歳ちょうどくらいの頃、JR京都駅でのこと
何でも自分でやりたいけれど、実力が追いつかず、癇癪玉の噴火を繰り返す、いわゆる第1次反抗期
ホームまでの階段を、自分で降りると言ってききません
私と手を繋ぐのもイヤ、端っこの壁を触りながらもイヤ、ど真ん中を一人で降りると言い張るA
とは言っても、やはり怖い…言い出した以上、ここで折れては男がすたる、ちっちゃくても全身これ男気の塊…でも正直、怖い…っていうんで、落ち着く先は大泣き!!
当時私は、三男Tを育成中で、大きなお腹の、ふぐみたいな姿をしておりました
そんな私たちを見かけた、見知らぬおばさま、ご親切にもサッとAを抱き上げて、タタタッと階段を降りてくださったのですが…これがまたAのプライドに障りまして…
Aはウォーウォーと雄叫びのような泣き声をあげながら、涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして、ハイハイで最上段まで戻っていき、またもや、ど真ん中に仁王立ちで大泣きの続編に突入
彼を中心に、人波が左右に割れ、宝塚歌劇の大階段でフィナーレを飾る大スターのような我が息子の姿に、私は呆れるのを通り越して脱帽!!の心境でした
あげく、迷子かと心配した駅員さんが駆けつける騒ぎにまで発展してしまいました
有無を言わさず抱き抱えて階段を降り、ホームの一番端っこで、気の済むまで存分に泣かせて、一件落着
ご機嫌の直ったAと仲良く帰りました
そんなきかんぼのAも、一本気なところはあるものの、温厚な青年に成長しました
シーレの絵を見て蘇った、遠い夏の日のひとコマでした