おやゆび姫のシンデレラ・ストーリー 11

やってしまったことを後悔するか?やらなかったことを後悔するか?…人生に後悔はつきものですから、つまるところ、どちらかにはなってしまうのですがね
いまはよく、「ポジティブですね、元気ですね、楽しそうですねetc.」と評される私ですが、以前はこんなではありませんでした
食わず嫌いで面倒くさがりやで臆病な面を、今でも持っています
我が人生に悔いはあまたあれど、逃しちゃいけない"その時"というものがあるんだ…と、しみじみ思い知らされた一件をお話しましょう
私の大好きな女流作家のトークショーがある、と新聞で知りました
都心の一流ホテルでアフタヌーンティーをいただきながらのオシャレな企画…当時私は上の二人の子育て真っ只中、たしか二番目の子はまだ母乳を飲んでいた時期だと思います
そんな晴れがましい場所へ着ていく洋服もないし…平日の昼間じゃ、夫に仕事のスケジュール調整をしてもらわなきゃならないし…小さい子を留守番させてまで行かなくても、もっと子供たちが大きくなってからだって、また機会はあるわ…
そんな風に自分を宥めて、諦めたものでしたが、数年後、その方は癌で亡くなってしまいました
森瑤子さん
30代後半のデビューで、女性の赤裸々な欲望を描く都会派、と一時マスコミがもてはやしましたが、彼女がそんなに有名になる前に、図書館の一角でたまたま手にした処女作に虜になったのでした
若くて新婚ホヤホヤ、幸せいっぱいだったはずの私が、なぜ倦怠期の妻の嘆きに共感してしまうのか?〜それは当時の私にはわかりませんでしたが、彼女の描く焦燥感、渇望…足りない、これじゃない、こんなの私じゃない!!という、血を吐くような叫びは私自身のものでした
彼女が亡くなって1年が経とうかというころ、たまたま訪れたデパートに、彼女のセレクトショップがあるのを見つけました
お店を預かっているのは、親友だったという女性〜本人が亡くなってしまった以上、お店を続けることも出来ず、近々閉店すると聞き、私が長年のファンだったことを告げると、サイン入りの文庫本をくださいました
彼女が遺した最後の一冊だと言って…
一期一会
人生の中で出会える人、できる事柄はそんなに多くはありません
自分の、そして相手の貴重な時間を費やす以上、出来る限りの努力と感謝で臨むことが、すなわち楽しく幸せになれる最短距離なのだ…文字にして書くと、何だか説教臭くてヤな感じですが(^^ゞ、乱暴にまとめちゃうと、「勇気」なんだと思います
(アニマル浜口風に言えば「気合いだ〜っ!!!」ですね)
自分の非を認めるのも、チャレンジするのも、ベクトルの向きは異なれど、「勇気」がなければ、なかなか難しい〜若かりし頃はチキン野郎だった私も、人生の砂時計の残量の方が少なくなってきたら、俄然、守攻逆転!!〜単に「欲張り」なだけなんですが(^o^)つくづく業が深いと知りつつ、あの世で地獄に堕ちようとも、生きている今がすべて!!はた迷惑も省みず、本日も不良肉食獣街道をばく進中〜(心の中では皆様に深く感謝しております〜心のキレイな人には見えるはず?!)