聞こえない音を聴く

聞き慣れない音というのは、なかなか聞こえないものです
聞こえるようになるには、かなり時間がかかります
だからこそ、何回も何回も聴いてみてください

先日のアラビア音楽勉強会で、及川景子さんが最後におっしゃった言葉です
私の心の奥底に、直射日光のようにダイレクトに届き、折にふれて、風に揺れる木の葉のように囁きかけてくるのでした
ウム・カルスームのCDを歌詞の解説を交えながら聞かせてくださった時のことで、多分彼女は、ウムの魅力、ひいてはアラブ音楽の素晴らしさを念頭において話されたのだと思いますが
ウムに関して言えば、数年前、CDを買って聞いてみましたが、正直なところ私にはサッパリ魅力がわかりませんでした
先日も「男の人の声みたいだなぁ」とか「聴衆は何にこんなに熱狂してるんだろ???」と、及川さんの解説を聞いても理解の圏外な私でした
この1ヶ月、なぜだか人様に苦言を呈したり、クレームをつけたりしなければならないことが度重なりました
そういう役回りの年代だったり、立場だったりするからでもありますが、正直、しんどいですね
見て見ぬ振りをしたり
あら、大丈夫よ、気にしないで、といい人の振りをしてトラブル回避したり
まぁ素晴らしいわ〜、と心にもないおべっかを使って相手をいい気持ちにさせたり
処世術は幾通りもありますし、この年になればさすがに、どの手を使えばお得か?などの計算もできます…が
幸か不幸か、ウソが言えない性格です
無駄に正義感が強くて、さらに困ったことに、変なところでお節介です
〜というわけで、「はふ…っ(x_x;)」となること多々ありで
スタンダードが違えば、互いに異邦人みたいなもので、私の常識が相手の非常識だったりします
相手にムカついたり
裏切られたと感じたり
そういう人だったのねと、見捨てたり
人生のタフな局面で、いま一歩踏みとどまって、「何故こんな状況になったんだろう?」と、振り返ってみること〜自分とは違う考え方や感じ方を思ってみること〜聞こえない音を聴くこと、に通じると言えるかも知れません
まずはもう一度、ウムを聴いてみるとしますか〜やっぱり、わからないかも知れませんが(*'-')