旅程を終えて

本日午前中は、予定通り、国立国際美術館
東京より先に開催される、エル・グレコ展〜普段あまりご縁のない、宗教画など、肖像画の数々を観賞します

昨日と違って、暑いくらいの晴天
淀川べりに建つ、お洒落な美術館まで、しばしお散歩を楽しみます

お昼を挟んで、西宮北口に移動
駅前がすっかりキレイに変わっていて、びっくりしました
阪急ブレーブスの球場跡地に、兵庫芸術文化センターは、建てられたんですね
ふんだんに木を使った、贅沢な空間です
3階席なので、演奏者の表情までは見分けられないのですが、俯瞰図のようで、普段見ることのできない、パーカッションの手元が見られ、まるでリレーのような、オケの楽器たちのコラボレーションの様子が楽しめました

今回の旅の、最大の目的だったコンサートは、残念ながら、非常にもどかしい、物足りないものに終わりました
演目はプロコフィエフ
ロミオとジュリエット
ヴァイオリン協奏曲2番
交響曲7番「青春」
決して下手なオケとは思わないけれど、圧倒されるような、鳥肌がたつような、思わず耳をそばだてるようなワクワク感が、ないのです
マスタードイエローのドレスに銀色の靴で登場した、コパチンスカヤ
色白で華奢で可愛らしい、少女のような風貌ながら、さっと靴を脱ぎ、演奏を始めるや、大胆な弓使いで、迷いのない、美しい音色を奏でます
でも…違うんだな
私の好きな、コパチンスカヤの音色じゃない
単に上手なヴァイオリニストさん、にしか聴こえない
彼女の3枚のCDのうち、1枚だけ、コパチンスカヤらしくない、と私が物足りなく感じるものがありますが、今日の演奏は、そんな感じ
彼女のアンコールはなく、「えっ?!もう、行っちゃうの」
短くてもいいから、彼女の独奏が聴きたかったなぁ!!
本日の演目では、コパチンスカヤの本領が、発揮できていない気がしました
今回は、妖精のような演奏姿が拝めただけで、良かった、としますか
私と曲、曲と演奏者、ソリストとオケ、指揮者と演奏者〜いろんな相性が合わないと、上手くいかないんだな…
素晴らしい芸術に巡り会えるのは、本当に希有で貴重な体験なのだと、改めて思います
そして…サントリーホールなら、そんなこと、出来なくない?!と感じるところが幾つかあり…
私の深読みかも知れないことを祈りつつ、何だか、考えさせられることの多いコンサートでは、ありましたね