なんなんだろう…この気持ちは

映画好きな私にしては、お初の岩波ホール
見逃さないよう、大切に新聞の切り抜きを持っていた、アキコ・カンダさんのドキュメンタリーを見てきました
「アキコは、ダンスしか出来ないし、ダンスしか、したくないの」
こんなことが言えちゃう、というのが、まず凄い
ダンスのために生まれてきた
ダンスに生涯を捧げた
という言葉がふさわしい方なのですね
亡くなる10日ほど前まで、肺癌で弱りきった身体で、主宰公演に出演するため、病院から劇場に通うアキコさん
骨と皮だけになってしまった身体
タクシーから自力で降りることさえ、ままならない
それなのに、メイクをして舞台に上がり、音楽にあわせて漂うように、踊る…
踊りって、なんなんだろう?!
私は、わけのわからない感情に支配され、涙がとまりませんでした
感動した、なんてありきたりな言葉では、表せない
そして、そんな綺麗な感情でも、ない
目を背けられるものなら、背けてしまいたい…
あえて言うなら、ダンサーの業を見た、と言うことか
アキコさん、ダンサーとして、幸せに生き抜いて、旅立たれたのですね…
ご冥福を祈りつつ、劇場を後にしました